就職活動は自然体で

東大生による就職活動論 - ignorant of the world -散在思考-

何だか、はてブで盛り上がっている。コメントを見る限りだと、賛否両論。

僕はいろいろと思うところがあって、中途半端にしか就職活動をしていないので、大きなことを言う資格はないかもしれないけれど、一言。ちなみに、id:yo4ma3さんは、IPAフォーラム討論会で一緒だった。そして、来年からは同業他社の人ということになる。

id:yo4ma3さんの言っていることは一理あると思うし、こういう就職活動をしたら、いっぱい内定が取れるかもしれないけれど、僕にはしっくりこない。

僕が、就職活動について、何かアドバイスをするとしたら、「自然体で臨むこと」。id:yo4ma3さんの設けている2つの質問について、自分のことを書いてみる。論理的にまとまっていないのは、ご勘弁いただきたい。

Q1.なぜ「あなたは」この会社に入りたいのか?

自分のいままでの人生を振り返って、自分の人生目標・将来の夢を心の底から設定できることは必須です。

とあるが、僕は心の底から設定できていない。正直、先のことはよく分からない。

大学に入ったときから今までの6年間を考えても、自分の世界はすごく広がったし、その影響を受けて、目標や夢もずいぶん変わった。さらに就職し、また違う世界を知れば、変わることもあるだろう。全然、世の中を知らない学生が、そんなに明確に語れるほうがおかしいような気がする。

もちろん、人生目標・将来の夢を持つことは大事だし、それに近づけそうなところに行くべきなんだけど、そんなにガチガチに考えてしまうのも、自分が想定していた以上の衝撃があったときに、つまづいてしまいそう。

甘えていると言われればそれまでかもしれないけれど、明確に目標を設定するのを諦めているところがあって、そんなに深く考えず、「おぼろげながらも持っている自分の目標に近づけそうで、今、一番イキイキと仕事をできそうなところに行こう」という気持ちだった。

僕は、Planned Happenstanceという考え方が自分の性にあっていると思っていて、今やっていることを楽しみつつ、そのときどき、やりたいことに向かっていけばいいんじゃないかなと考えている。

Q2.なぜ会社は「あなたを」採用する必要があるのか?

この質問を採用される側から考えると、「あなたと一緒に仕事をしたい、と思わせられるか」ということになります。そこでみなさんは、自分がどんな人間であるかをアピールすることになり、通常、自分の強みを主張することになります。

僕の場合は、「あなたと一緒に仕事をしたい、と思わせられるか」というよりは、「あなたと一緒に仕事をしたい、と思ってくれたところに行く」という感覚かな。

強みの再現性の問題

強みを納得させた上で「将来性を感じさせる人間」を演出できたら最強だと思います。

「演出」とか、考えるのはちょっと悲しい。自分が一番、頑張ったことについて、素直に語ればいいと思う。

再現性があるなら、それはそれでいいんだけど、そんなことを考えながら、大学生活を過ごすのはもったいない。それをアピールするためにロジックを組み立てるなんてばかばかしい。

面接官はプロなので、変なロジックを組み立てて行っても、たぶん見破られる。自分の素直な気持ちから出てくることというのはぶれないと思う。

会社が求める人物像の問題

いかに企業が求める人物像を読み取り、アピールし、一緒に仕事をしたいと思わせるか。ここまできたら、自分のコミュニケーション能力をフル稼働し、何が何でも説得するしかありません。個人的なアドバイスとしては、「徹底的に」情報を集め、柔軟性を持って対応することです。

徹底的に情報を集めて、会社が求める人物像になりきるというのはナンセンスだと思う。

「僕はこんな人です。」ということを着飾らずに素直に語って、「もし、僕を雇いたいというなら、よろこんで行きます。そうでないなら、さようなら。」というスタンスがいいのではないか。

変に着飾って内定をとっても、入社後に不幸になるだけじゃないかな。それこそ、入社後3年以内に会社を辞める原因になってしまうような気がする。

追記

もともと「僕の就職観」というタイトルでしたが、これだとタイトルから内容が分かりにくいので、1月12日9時40分ごろ、「就職活動は自然体で」にタイトルを変更しました。