今をしっかりと生きる

2月1日といえば、中学入試が一斉に始まる日。

昔、塾講師のバイトをしていたときには講師で手分けして生徒の受験校の校門前で激励を行ったりした。生徒はいつ来るか分からないので、相当早い時間から校門前に張り込んで、寒い中生徒の姿を探していたのを思い出す。

 今春の首都圏の国私立中学の受験者数は昨年より約1000人増え、過去最多の5万3000人に上る見込み。都心部の公立小学校では、この日、受験のために小6児童の7割が欠席するところもあり、過熱する中学受験ブームの“影”も浮き彫りにしている。

 東京・港区の区立小では1日、98人いる6年生のうち、7割を超える74人が欠席した。欠席者の中には「風邪」を理由にした児童もいるが、ほとんどは「中学受験」。

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 ある杉並区内の区立小でも、6年生31人のうち10人が欠席。都内では、一クラスのうち3〜4割の児童が登校しない学校も珍しくなくなっている。

中学入試がピーク : ニュース : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

東京の小学生は本当にすごいなぁと感心してしまう。夜9時くらいに春日の喫茶店に行くと、塾帰りの小学生が勉強していたりという場面によく出くわすのだけど、自分の小学生時代を振り返ってみるとそんなの想像できない。僕は地方出身なので私立の中学校とか考えもしなかった。

彼らは中学校に入ってからも、東大を目指して、猛勉強を続けていくのかもしれない。最近まで、4年間ほど親戚の中学3年生の家庭教師もしていたのだけど、彼は新興の中高一貫進学校に通っていることもあって、宿題は山ほど出ているし、結構大変そう。彼なりに楽しい日々を送っているんだろうけど、やっぱり勉強が第一で、部活とか学園祭とかそれの付属品という認識のようだ。

僕の高校は大して勉強もせず、学校祭・運動会など、行事にやたらと熱を入れている高校だったのだけど、本当に濃い3年間だった。いい大学に行くために勉強をするということは大事かもしれないんだけど、それ以外にも今しかできないことというのはたぶんたくさんあって、そういう視点も大事にしてほしい。

最後に僕の大好きなドラマ「僕の生きる道」の一節を。余命1年と宣告された高校教師、中村秀雄(役:草なぎ剛)が生徒に対して。

例えば高校生活はいい大学に入るためにあるのだとしましょう。
大学はいい会社に入るため。会社に入ったら係長になるために仕事をし、係長は課長になるために。次は部長になるために。出世はたくさんの退職金をもらうために。たくさんの退職金は老後を豊かに過ごすために。
こんな風に将来のために今を犠牲にして一生を過ごしたとしましょう。
そうやって生きてきた道には、自分の足跡が何も残っていないような気がするんです。
つまり、将来を考えて生きることも大切ですけど、その時そのときもしっかりと生きて欲しいんです。
高校生である君たちが今歩いてる道にしっかりと足跡をつけて欲しいんです。

ドラマ「僕の生きる道